「大成建設の歴史について知りたい」
「大成建設の社員になりたい」
「大成建設とその他のスーパーゼネコンの違いについて知りたい」
大成建設は東京の新宿区に本社を置く上場企業の株式会社で、1873年に創立された大倉組商会にルーツを持つ、1917年設立のいわゆるスーパーゼネコンです。
総合建設業のスーパーゼネコンと呼ばれる企業には、他に大林組と鹿島建設、清水建設に竹中工務店があります。
これら5社がスーパーゼネコンに該当する大手企業で、全国的な知名度と圧倒的な存在感を併せ持っているのが共通点です。
大成建設の歴史
各社共に特徴や強みがあるわけですが、ルーツも違えば歴史もそれぞれ背負っているものがあります。
また財閥系の流れを汲んでいるところも珍しくなく、大成建設もその1つだといえます。
具体的には戦前に存在していた大倉財閥に源流があって、戦後の財閥解体で現在の組織体制になった経緯を持ちます。
その特徴としては、非同族会社で役員の選出に社員投票が用いられていることが挙げられます。
大手企業には同族会社が珍しくないわけですが、スーパーゼネコンの中でも珍しい非同族会社となっています。
社員投票と社員株主制度を採用していることも珍しく、社員の為の会社というイメージがあります。
1873年に実業家の大倉喜八郎が創立した大倉組商会が大成建設のルーツで、後に渋沢栄一や藤田伝三郎と共に有限責任日本土木会社が設立されました。
その後会社組織が解体され、大倉喜八郎が大倉土木組を創設、日本土木会社の事業を引き継ぐことになります。
やがて株式会社大倉組に合併される形となり、株式会社大倉組土木部と改称されています。
株式会社大倉土木組が大倉組から分離するように発足したのが、今の大成建設の始まりだといえるでしょう。
社員株主制度を採用して非同族会社となったのは、戦後しばらくしてのことです。
株式が市場に公開されたのは1956年のことで、1957年には建設業界で初めて東京証券取引所に上場を果たしています。
2013年に創業140周年を迎え、今では15代目の社長がトップを務めている状況です。
大成建設は器用で何でもこなすスーパーゼネコン
得意な建物は超高層ビルや巨大スタジアムで、ダムや橋にトンネル、地下鉄などの建築土木工事も得意分野です。
しかし一般住宅も手掛けていますから、器用で何でもこなすスーパーゼネコンとなっています。
日本国内の代表的な建物も多数手掛ける一方で、海外の建設事業も積極的に受注して実績を残しているのが魅力です。
例えばアラブ首長国連邦の大規模送水管建設もそうですし、トルコのボスポラス海峡横断鉄道トンネル、シンガポールのMRT環状線もその1つです。
台湾からの受注実績も豊富ですから、台湾でも名前が知られている建設会社です。
日本では東京の雷門や大手町タワー、国立競技場に東京スタジアム、羽田空港のターミナルビルや東京モノレール、ホテルオークラやホテルニューオータニも手掛けています。
北は北海道で札幌ドームを受注、建設を担った実績があるので、東京のみならず全国的に実績を残しているといって間違いないです。
ビルだけでなく商業施設やダムに発電所も手掛けてきたので、建設で貢献して社会を支えている企業と言っても過言ではないでしょう。
大成建設の売上規模や従業員数
スーパーゼネコンは1610年創業の竹中工務店が圧倒的に歴史が古いですが、1873年創業の大成建設も他社と同等の歴史を持ちます。
売上規模も1兆4千億円を超えていますし、従業員数も約1万人と見劣りしない数字です。
風通しの良い社風と、若手が活躍できる環境が整ってしますから、他社と比較して若い印象が持たれることが少なくないです。
法令遵守もしっかりとしていますし、待遇面にも力が入っているので、誰もが自分らしく働ける会社となっています。
それだけに人気がある企業で入社のハードルが非常に高く、並の努力では面接に通って入社を勝ち取るのは難しいです。
逆にいえば従業員はみな選び抜かれた精鋭で、能力が高い人達ばかりと考えられます。
仕事は業務の内容が大変ではありますが、その分働きに見合う給与を得ることができます。
仕事ばかりが大変で給与が安いいわゆるブラックとは異なりますし、適正な人事評価も行われているので、従業員は不満を抱きにくいと思われます。
実際のところ、若手でもスーパーゼネコンらしい給与が受け取れますし、上を目指せるチャンスと可能性もあるので、モチベーションが下がる理由はないです。
毎年昇格試験が実施されるので、そこで合格して成績が認められれば給与アップに期待できます。
まとめ
スーパーゼネコンは幅広い事業展開による収益化の大林組、ゼネコンデベロッパーの鹿島建設、深海未来都市構想の清水建設、非上場で独自性を貫く竹中工務店といずれも個性派揃いです。
そんな個性派揃いの中、大成建設もエンジニアリングの注力やSDGsの積極的な取り組みなどで他社に負けていないです。
従業員が比較的自由に伸び伸びと働ける社風は他社以上ですし、方向性が明確なのでお手本にされたり今後の成長にも期待が集まります。
成長の余地はありますし、活かせる強みの武器を持っていますから、後は取り組みが結果に繋がるのを待つ形となるでしょう。
最終更新日 2025年7月8日 by luizmon