私は高校生の時に知り合いの花屋さんでアルバイトをした経験があります。
当時は個人の小さなお店を知り合いの方が開業しスタートしたばかりでした。
花屋さんの主な流通経路は主に下記の様になります。
- 苗会社
- 生産者
- 市場(仲卸)
- 花屋
- 消費者
例えば生産者ですが、切花の栽培や生産をしている個人や企業になりますが、家族だけで栽培してる農家もあれば広大な農場を持った企業などもあります。
苗会社が生産者を兼ねているケースもよくあります。
また生産と店を兼務している個人店も稀にあります。
主にバラのみ、ユリのみとそれ1種のみを大量に生産している生産者もいます。
市場は、生産者から出荷された商品を仕入れで競りで買い入れする場所で、ほとんどの都道府県に数か所ずつ存在します。
中には市場から大口仕入れが出来ない店は、仲卸を経由して仕入れする店もあります。
例えばユリやバラを30本や50本欲しい店があったとしても、一口100本~300本で取引きされる競りに入ると、一口数百本を購入しなければなりません。
その要らない分の差額の損が出てしまいます。
店にとってはこのロスト分が大きく利益に直結するため、店によってはロストを無くすため、価格を下げる場合もあります。
そのロストをなくすために役に立つのが仲卸の存在になります。
競りには入らず直接仲卸から欲しい分だけ購入しますが、値段は仲卸が付けた値段になり一般的には1割~2割は高くなります。
しかし、仲卸にも大きなメリットもあり、販売に徹したい店主は競りに労力をかけずに、仲卸から仕入れて方が良いです。
(参考:花 仕入れ)
また、仲卸は比較的細かい注文を出しても聞いてくれるので特殊なものまで揃えてくれる場合があります。
仮に上述した様に競りで在庫になる場合はキーパーを置くべきです。
キーパーは冷蔵庫の様なもので、特に夏場は花が直ぐに開いてしまうため、キーパーは店にとって必需品になります。
キーパーは規模にもよりますが1台50万円~200万円程度で、リースだと月2万円~5万円程度です。
因みに元々知り合いの方は、生鮮を扱う市場で仕事をいていたため、競りなどの仕入れは最も得意とする分野でした。
流通の流れは、市場の整備や競り方式、法律の改正などで大きく変わる可能性もあります。
政策や国際的な取り決めがなされ突然輸入市場も様変わりする事もあります。
政府が何かの規制を厳しくしたり緩めたりする操作をした結果、業界地図が激変する事もあります。
■今でも人類から愛され続けている花
人類の長い歴史を語る上では、花の存在を無視することはできません。
古代から現代に至るまでの歴史では、古今東西で品種の改良が進められ、観賞用として優れた種類が生み出されることになりました。
中には薬用として使われる種類もあることから、人類の健康も支える存在になったのです。
魅惑の香りと鋭いトゲが特徴になるバラは、高貴な植物としても珍重されてきました。
ラテン語ではロサと呼ばれていますが、これは英語のローズという単語に受け継がれています。
古代ローマの時代にも珍重されていたのですが、実際の歴史はさらに古いことが明らかです。
バラのように多彩な品種がある植物も珍しいもので、色彩も含めて豊富です。
木が直立する種類がある一方で、蔓バラもあることから、ガーデニングで植栽する場合にも多彩な造形美が生まれます。
東洋の世界では、花の宰相と呼ばれる芍薬の存在も重要視されてきました。
芍薬の葉は互生して、非常に大きな花を咲かせます。
現在では多様な品種が作られ、一般的な園芸店でも購入できるようになっています。
根茎の部分は生薬としても使われていることもあって、漢方の分野でも非常に有名です。
芍薬や牡丹とともに人気を集めている種類では、菊も重要な役割を担っています。
菊の名前を冠する競馬のレースが開催される時期には、日本各地で菊まつりが開催されることが恒例です。
この催しに参加すると、日本的な美意識も堪能できますから、昔から人気を集めてきました。
菊に様々な細工を施すことによって、一種の芸術作品としての完成度も高くなります。
一輪だけの大輪も見事なもので、葉の色彩との対比が美しく、何度見ても飽きないだけの魅力を備えています。
観賞用として栽培されるものが人気になるだけでなく、畑の作物が咲かせる花が同時に注目されることも見逃せません。
瀬戸内海の地域では柑橘の栽培が盛んに行われているのですが、春には満開の景色になることも知られています。
ジャスミンのような甘い芳香が楽しめるようになるため、初夏のミカン畑は観光の分野でも注目されています。
各地の山里では桃やスモモの花も一斉に満開になり、見頃の時期には観光客からの注目も集めるようになります。
都心部や郊外を流れる川沿いでは、セイヨウアブラナの風景も魅力的になります。
最盛期には土手や河川敷が黄色い絨毯のような景色になるわけですが、ソメイヨシノが満開になる時期と重なることもあって、敷物や弁当を持って訪れる人も多くなります。
最終更新日 2025年7月8日 by luizmon